
千葉で森の生態系を脅かす困りもの「キョン」が、最高の美食に
千葉県にお住まいの方なら、もしかすると「キョン」という動物の名前を耳にしたことがあるかもしれません。小さな鹿のような姿をしたこの動物は、元々は中国東部や台湾などに生息する外来種です。
かつて勝浦市にあったレジャー施設「行川アイランド」から逃げ出した個体が野生化し、温暖な気候の千葉県内で繁殖。今やその数は増え続け、農作物や植林された若木を食べてしまうなど、深刻な食害を引き起こしています。千葉県では、在来種の生態系を守り、人々の暮らしを守るため、有害駆除の対象となっています。
「有害駆除」という現実に向き合う
「駆除」という言葉を聞くと、少し胸が痛むかもしれません。しかし、増えすぎた動物を放置すれば、森や自然環境が破壊され、ひいては在来種の絶滅につながる恐れもあります。駆除は、生態系のバランスを保つために必要な、苦渋の選択なのです。
そして、私たちジビエ料理店にできること。それは、駆除された命を無駄にせず、美味しくいただくことです。
野生のキョンは、その軽やかな体躯から想像できないほど、滋養に富んでいます。引き締まった赤身は、高タンパクで低カロリー。それでいて、鹿肉よりもクセが少なく、柔らかいのが特徴です。
命のバトンを受け継ぐ、ジビエという選択
私たちは、駆除されたキョンをただの「肉」として扱うのではなく、千葉の森が育んだ大切な恵みとして、丁寧に調理しています。
ローストにして旨味を凝縮させたり、じっくり煮込んでホロホロに柔らかくしたり。キョンの肉は、さまざまな料理法でその魅力を発揮します。
例えば、当店の**「キョンのステーキ」**は、絶妙な火入れで肉の旨味を最大限に引き出しています。一口食べれば、キョン本来の繊細な風味と、噛むほどに広がる深い味わいを感じていただけるはずです。


あなたの一皿が、千葉の森を守る力になる
キョンを食べることは、ただ美味しいものを食べるだけではありません。それは、有害駆除という現実に向き合い、命を無駄にしないという、私たち料理人とお客様との静かな約束です。
キョンを美味しくいただくことは、森の生態系を守る活動に間接的に参加することでもあります。消費が増えれば、有効活用する仕組みがより強固になり、駆除された命が無駄になることが少なくなります。
本日、あなたが手に取るキョンの一皿は、千葉の自然を守るための小さな一歩です。
ジビエを通して、自然と人との関わりを考えるきっかけとなれば幸いです。心から感謝を込めて、この一皿をお届けします。
美味しく食べて、日本の自然を守ろう。
この度、あまからくまからでは**「アライグマ、キョン外来種駆除応援コース」**をご用意いたしました。アライグマとキョンを味わい、駆除活動を支援する新しいジビエの楽しみ方です。
ジビエ料理店「あまからくまから」では、季節でご提供メニューが変わります🥩🌿
現在ご提供している料理は、各グルメサイトでご確認いただけます。
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