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ヌートリアはおいしい?ジビエ専門店の店主が徹底解説

ヌートリアはおいしい?ジビエ専門店の店主が徹底解説

ヌートリアは特定外来生物に指定されている動物の一種です。近年、ヌートリアによる農作物や植物への被害が多発しており、各自治体は対策に追われている一方で、食用としてのヌートリアにも注目が集まっています。

そこで今回は、食用としてのヌートリアに興味・関心がある方向けに、ヌートリアの肉の味わいや、ヌートリアを使った人気料理についてまとめました。ヌートリアの基本的な概要についても解説しているので、「ヌートリアを食べてみたい」「そもそもどんな動物なんだろう?」と思っている方はぜひ参考にしてください。

ヌートリアの肉はおいしい?

ヌートリアはもともと南アメリカに生息する生物ですが、中国では省区内や江西省といった一部地域で食用として飼育され、広東省や広西チワン族自治区などで広東料理の材料として用いられてきた歴史があります。なお、広東料理では炒め物や揚げ物として調理されるケースが多く見られます。

肝心の味については、実際に食べた方からは鶏に似た味と表現されることが多いようです。可食部は少なめですが、肉はやわらかくて臭みが少なく、あっさりとしているのに甘味もしっかり感じられるところが特徴です。
あまからくまからでは炭火焼きやステーキでお出しすることが多いですが、食べられた方はみなさん食べやすくて美味しい!って言っていただけます。
僕も焼き鳥みたいに調理したら、焼き鳥と違いがわからないかも?って思うくらい食べやすいです。

食性や環境によって味が左右されることも

ヌートリアは臭みの少ないジビエ肉とされていますが、実際には生育環境によって肉の臭みには大きな差が出ます。ヌートリアの基礎知識については後述しますが、水辺を好んで生息する性質があり、流れの揺るやかな河川や湖、沼などでよく見られます。きれいな河川や湖で育ったヌートリアなら、肉の臭みが少なく、おいしく食べることができます。

一方、沼で生息していたヌートリアは肉に臭みが出やすく、調理しても独特の生臭さを感じることが多いようです。そのため、臭みの少ないおいしいヌートリアを食べたい場合は、水質の良い場所で育ったヌートリアの肉を選ぶことが大切です。

ヌートリアはどんな動物?

ヌートリアは日本の在来種ではないため、「そもそもヌートリアってどんな動物?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

ヌートリアとは、南アメリカ原産の大型のネズミの一種です。分類群としては哺乳綱、齧歯目(ネズミ目)、ヌートリア科に該当します。日本におけるヌートリアの歴史は意外と古く、元々は第二次大戦中~戦後にかけて、毛皮用に飼育されていたヌートリアが世界各地に放出されたのがきっかけです。

現在は主に西日本を中心に分布が広がっていますが、一方で福島や埼玉など東日本でも目撃情報が寄せられています。


ヌートリアの形態

ヌートリアは大型のネズミの一種ですが、頭から尻尾の付け根までの長さは40cm~60cmほどあり、猫よりも大きい体長をしています。

全身は茶色ですが、口元だけが白っぽい毛で覆われており、尻尾にはほとんど毛が生えていません。後ろ足は前足よりも長く、かつ水かきがついており、水辺を泳ぐことができます。

ヌートリアの特性

ヌートリアは夜行性ですが、順応性が高く、個体によっては昼間に活動する事例も多々報告されています。

水辺にある植物を好んで食べるため、巣穴は水辺近くの土手や堤防などに掘られることが多いですが、水面に水生植物を集めてプラットホームと呼ばれる浮巣を作ることもあるようです。繁殖は通年で、年に2回~3回、一度に平均5頭程度を出産します。

特定外来生物に指定されている

ヌートリアは「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」で定められている特定外来生物に指定されています。

特定外来生物とは、もともと日本にいなかった外来生物のうち、生態系などに被害を及ぼすと考えられているものです。ヌートリアの場合、水路沿いの田畑に出没して農作物や貝類、希少な植物などを食害することや、土手や田畑に掘った巣穴の影響で堤防や畔が破壊されるリスクがあることなどから、特定外来生物に指定されています。

さらに、年に2回~3回の頻度で平均5頭の子を産むことから、繁殖スピードが速く、ヌートリアが目撃された地域では深刻な食害に悩まされているケースも少なくありません。

ヌートリアの対処法

特定外来生物に指定されているヌートリアは、飼育や栽培、補完、運搬、販売、輸入などが原則として禁止されています。そのため、ヌートリアを見かけたらエサをやったり、捕獲して飼育したりしようとせず、速やかに自治体に報告・相談しましょう。なお、野生化したヌートリアは伝染病を媒介する危険性があるため、不用意に近づくのはやめましょう。

一方で、自治体が定めた狩猟期間内であれば、ヌートリアを捕獲することが可能です。狩猟期間は自治体が定めるため一概にはいえませんが、ヌートリアの狩猟期間は一般的に11月15日~翌年2月15日までに指定されるケースが多いようです。

ヌートリアを狩猟によって捕獲する場合は、狩猟免許の取得および狩猟者登録が必須です。狩猟期間外でヌートリアを捕獲したり、無免許で狩猟したりすると鳥獣保護法違反と見なされ、処罰の対象となるので注意しましょう。

ヌートリアを使った人気料理

ヌートリアは良質な肉であれば臭みが少ないため、さまざまな調理法に適しています。スタンダードな食べ方は炒め物や揚げ物です。例えば、ヌートリアをさばいてから肉に衣を付けて素揚げにしたり、オリーブオイルとニンニク、唐辛子などを利かせてソテーにしたりするといった食べ方があります。

前述の通り、良質なヌートリアであれば臭みを気にせず食べられるため、シンプルな味付けでも十分楽しめます。実際、さばいたヌートリアの肉を炭火で焼き、塩こしょうだけで食べる方法も人気のようです。ジビエ料理が初めてで、肉特有の風味が気になるという場合は、スパイスを利かせて調理すると良いでしょう。

例えば、バジルやローリエといった香草や、ニンニク、オリーブオイルなど、香りのあるものを加えて調理すると、肉の風味が緩和されます。一方で、少し手を加えたい場合はヌートリアの肉全体に塩をまぶして一夜干しにした後に焼くという方法もあります。

また、ヌートリアは淡泊な味わいなので、煮込み料理との相性も抜群です。トマト缶や白ワインなどを使用し、ひよこ豆などと一緒に煮込めば、ヌートリアの肉のやわらかさと濃厚な味わいを一緒に堪能できるでしょう。このように、ヌートリアには多くの調理方法があるため、いろいろな味わいを楽しめる万能ジビエ肉とされています。

ヌートリアをおいしく食べるには?

ヌートリアを食べる方法は大きく分けて3つあります。1つは狩猟期間中に捕獲し、自分で調理するケースです。ただし、狩猟には免許や登録が必要になるため、もともとこれらの準備が整っている人でなければあまり現実的な方法とはいえません。

2つ目は、ヌートリアの肉を業者から仕入れるケースです。ヌートリアを扱っているジビエ肉専門店などを利用すれば、通販で手に入れることもできます。ただし、ヌートリアの肉を取り扱っている業者が少ないことや、冷凍すると肉質が変化する可能性があるため、購入して自宅で保管するのはやや難しいかもしれません。

3つ目は、ヌートリア料理を提供するジビエ料理専門店を利用することです。ジビエ料理専門店なら新鮮なヌートリアを取り扱っている上、おいしく食べる方法を熟知しているため、ジビエ初心者でもおいしいヌートリア料理を味わえるでしょう。

ジビエレストラン「あまからくまから」では、嫌な臭みや硬さを感じない、本当においしいジビエ料理を各種提供しています。初めてジビエ料理にチャレンジした方や、他店で食べてがっかりした方から「こんなにおいしいなんて知らなかった!」という驚きや喜びの声も多くいただいています。

「ヌートリアってどんな味?」「本当においしいのかな?」と興味がある方は、ぜひ「あまからくまから」のジビエ料理を体験してみてください。

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この記事の投稿者

あまからくまから 店主 林育夫
この記事を書いたのは、ジビエ料理の専門店を経営する有限会社ティナズダイニング 代表の林育夫(はやしいくお)です。

1987年から飲食業界に携わっており、1994年に独立し日本橋人形町に自分のお店を構えました。
2000年には法人化し有限会社ティナズダイニングを設立しました。

現在は、東京都内で、熊、鹿、猪、鳥などの新鮮なジビエ料理が楽しめる「あまからくまから」と、アイヌの伝統文化を体感しながらアイヌ料理を味わえる「ラムレンカイネ」を運営しています。

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